『貧困を追う』高齢者と住まい:報道ステーションより

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思いやりジャパンネットワークの存在意義が、この現実に詰め込まれていると感じています。

思いやりジャパンネットワーク事務局

http://www.tv-asahi.co.jp/dap/bangumi/hst/feature/detail.php?news_id=44463&str_num=0

-以下報道ステーション特集ページより抜粋-

身寄りがなく生活に困窮した高齢者がアパートに入るのは難しい。孤独死の問題や緊急時に連絡の取れる人がいないことで大家が敬遠してしまうためだ。いま住む場所に困っている高齢者が増えている。東京都内のアパートで一人暮らしをする河野弘さん(87)。病院の放射線技師として勤め上げた。妻は7年前に他界。収入が1カ月約12万5000円の年金だけになった。持病のため医療費もかさみ、貯蓄を取り崩す日々が続いた。そこで家賃が安く、低層階への引っ越しを考え、不動産業者を訪ねた。しかし、何軒も回ったが、高齢を理由に貸し手が見つからなかった。『独り者だといつ倒れるかわからない』と言われたという。その後、月6万円の部屋を借りられたが、年金の半分が家賃に消える。河野さんは生活保護を受けている。河野さんは「すぐに部屋を貸してくれるところがあると思った。80歳ぐらいが人生の定年だと思った。生きすぎました」と語る。今年5月、11人が亡くなった川崎市の簡易宿泊所の火災。ここで起きたことは、高齢者と住まいの問題を社会に突きつけた。近隣に立ち並ぶ簡易宿泊所に住む人の多くは、身寄りのない高齢者だ。簡易宿泊所の1畳半の部屋に住む男性。ここでの暮らしは、まもなく1年になる。以前は仕事をし、アパートに住んでいた。しかし、転倒して頭を強く打ち、生活保護を受けながら2年半ほど病院で治療を続けた。退院後、行き着いたのが簡易宿泊所だった。環境の良いアパートに移りたいが、なかなか叶わない。川崎市の調査では、簡易宿泊所で暮らす生活保護受給者1368人のうち628人が転居を希望。しかし、実際に決まったのは1割にとどまっている。川崎市も支援を強化しているが、受け皿を見つけることは容易ではない。

どうすれば住まいを確保できるのか。広島県尾道市では、困窮する身寄りのない高齢者支援にNPOが一役買っている。5年ほど前、ここに移り住んできた70年代の女性。夫と離婚するために家を出て、親戚や友人の家を転々とした。それも長くは続かなかった。女性が最後に頼ったのが、住まいに困る人を支援するNPOだった。このNPOを立ち上げたのは地元の不動産会社だ。不動産会社「タカハシ」の高橋大蔵社長は「『NPOが面倒見ますから入れてあげてください』と言えば、『それなら入れてあげよう』という大家さんがいる」と話す。

NPOが大家から部屋を借り上げ、それを高齢者などに貸し出す。NPOが家賃の支払いや管理の責任を負う。問題が起きてもNPOが対応することで、大家の不安を減らし部屋を貸しやすくする。入居が決まった後も、郵便物の見回りをするなど、異変がないか気を配っている。高橋さんは、この5年間で、約50人に住まいを提供した。しかし、民間での取り組みだけでは限界があるという。高橋さんは「放置されている空き家をもっと役所が利用すれば、空き家問題も変わってくる。心に障害があったり、体に障害がある人は本当に受け皿がない。そういう人こそ役所が助けてあげて欲しい」と語る。